オーストラリアでのドライブは、左側ハンドルなので運転の操作自体は日本と変わらない。でも、やっぱり御当地ならではの運転ポイントがある。 例えば、カンガルーやエミュー飛び出し注意の看板。西オーストラリアの道路は、この看板がないところの方が珍しいのではないかと思うくらい頻繁に 出くわす。実際に道路を走ってみると道路脇に屍がごろごろと転がっていて、改めて野生動物の多さを思い知ることになる。どこまでも続くかのように 感じられるまっすぐな道路は、蜃気楼で先がぼやけて見える。そこに突如として対向車が姿を現し、ぐんぐん近づいてきてすれ違う。永遠に続くかのよ うな人気のない大地で対向車に会うと、人がいることに安心する。でも「サイズオーバー」の表示をした車に先導されてやってくる巨大トラックが姿を 現すと、自然にハンドルを握る手が緊張。トラックが通り過ぎたあたりで強風にあおられハンドルをとられそうになるからだ。雨が降っている時はもっ とひどくて、トラックが跳ねた水しぶきで一瞬前が見えなくなる。だから、晴れていると気分がいい。雲が浮かぶ空の中に入っていくかのように、ぐん ぐん車を飛ばす。
野生動物が行動する夜の運転はなるべく避ける、対向車から見えやすいように昼間もライトをつけて運転する、長時間ドライブの前はガソリンを入れる、 などの注意事項に気をつけさえすれば、オーストラリアでのドライブは日本より快適。なにしろ、広い大地に自分達だけしかいないのではないかと思え るほど車の数が少ないので、ストレスなく、自分のペースで運転できるのだ。
西海岸ドライブを考えているなら、キャンプ場での宿泊がお勧め。テントと寝袋さえあれば寝られるし、テントを持っていなくてもキャビンのあるキャ ンプ場も多い。キャンプ場はどこも清潔で居心地がよく、西海岸の暖かな空気のせいか、泊まっている人達もリラックスしていてフレンドリー。初めて 泊まったキャンプ場では、トレイラーハウスでオーストラリアを一周しているドイツ人の夫婦と空を見上げ、一緒に南十字星を探した。初めて見上げた 南半球の空にはオリオン座が逆向きに輝いていた。キャンプ場は大抵どの街にもあるから、疲れていない日は予定よりちょっと先の街まで行ってみるこ ともできるし、その逆も可能。
西オーストラリアには、みどころがもりだくさん。石柱がにょきにょき立 つピナクルズ、二枚貝がビーチ一面に広がるシェルビーチ、イルカが浜に やってくるモンキーマイア…。観光の合間も、特大のオージービーフをグ リルで焼いたり、ビーチに寝転がって流れ星を探したり、海辺のカフェで のんびりお茶したりと、遊び方は様々。いつか子どもができたら今度はフ ァミリーで同じ場所を旅したい、そんな気分になるのは、遊びゴゴロを刺 激する多くの見所と、快適なキャンプ場のせいだろう。穏やかな陽光が注 ぐ西オーストラリアドライブは、皆さんにもきっと、いくつものすばらし い景色と体験をもたらしてくれるはず!
1、パース発着9日間
2、レンタカーを利用(国外運転免許証をお忘れなく~)
3、パース以外の町ではキャンプ場に宿泊(テントと寝袋は持参)
4、モンキーマイアとバンバリー、2箇所でイルカに触れ合う
5、予算は1日あたり、レンタカー代約8,000円(普通車1台)、
キャンプ場宿泊費約3,000円(2人で)、これにガソリン代、
食費、レジャー費を加えて見積もるといいだろう
1、 パース滞在
パース市内観光。西オーストラリア博物館、西オーストラリア美術館などへ。 |
2、 パース ピナクルズ ジュリエンベイ
車を借りて、ナンバン国立公園内にある石灰岩の石柱群を見にピナクルズへ。
注意深く運転すれば、ピナクルズ内も普通車で入れる。 |
3、 ジュリエンベイ ジェラルトン
ジュリエンベイからジェラルトンへ。 |
4、 ジェラルトン シェルビーチ デナム モンキーマイア
白い貝殻が積もってできたシェルビーチへ。真っ白な貝殻のビーチと透明度の高い海水のコントラストは圧巻。 |
5、 モンキーマイア滞在
午前:浜にやってくる野生のバンドウイルカの餌付けプログラムに参加。 |
6、 モンキーマイア ハメリンプール ドンガラ
モンキーマイアとデナムの街の間にあるリトルラグーンで絶景を楽しんだ後、 |
7、 ドンガラ (スワンバレー) バンバリー
ドンガラからパースを経由し、一路バンバリーへ。 |
8、 バンバリー フリーマントル
ドルフィン・ディスカバリーセンターで浜辺までやってくる野生のイルカを待つ。
相手は野生なので、やってきてくれることを願って気長に待とう。
センターではイルカに関する各種ボートツアーを開催しているので、
それらに参加してもいい。 |
9、 フリーマントル パース
サウス・テラス(カプチーノ通り)のカフェや雑貨屋を散策。 |
西オーストラリア州の州都パースはスワン川沿いに広がる英国調の街並みが
美しい街。1年を通して気候が温暖なため、大変過ごしやすい。日帰り圏内
にピナクルス、ウェーブロック、スワンバレー等の景勝地があるため、観光
の基点ともなる街だ。
ナンバング国立公園内の一角に広がる石柱群。大昔、海底だったこの場所に
貝が堆積して石灰岩層を作った。そこに生えた原生林の根が枯れて風化して
残った部分が石柱群として奇景を作り出している。レンタカー又はパースか
らの日帰りツアーで訪れる。
小さな二枚貝が110km以上にわたり堆積してできた真っ白なビーチ。見渡
す限りの貝殻と透明な海のコントラストが美しい。4,000年も前から堆積が
始まったとされ、堆積した貝殻の深さは10mにも及ぶと言われる。周りに
は木陰はないので、帽子や日傘を持参して訪れたい。
35億年も前から地球上に生息していたと言われる世界最古の生物、ストロ
マトライトが見られる。この辺りの地形が原因で、天敵が生息できなかった
ため何億年もの間生き延びてきたと言われる。現在ゆっくりとした速度で
成長を続けている。
ハメリンプール
1829年のキャプテンフリーマントルの植民地宣言により、囚人達によって
建てられた建築が残る美しい港町。通称「カプチーノ通り」と呼ばれるサウ
ス・テラスには多くのカフェやパブが並び、週末には人々が集まり賑わう。
港付近にはシーフード・レストランが並ぶ。
世界自然遺産に登録されたシャークベイに位置するモンキーマイアは、レン
ジャーの指示の下、浜辺にやってくる野生のイルカに餌付けできる事で有名。
ビーチではペリカンが散歩する風景も見られる。世界最大のジュゴンの生息
数を誇るシャークベイへのクルーズも開催されている。
Monkey Mia Dolphin Resortへのリンク
1994年に設立されたオーストラリア初のイルカ専門の研究所で、イルカの
生態を紹介するミニ博物館もある。バンバリーの町外れにあるセンター前
のビーチは、野生のイルカが浜辺までやってくることで有名。イルカに関
する各種ツアーも開催されている。
Dolphin Discovery Centreへのリンク
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